孤独な夜のココア (新潮文庫)

  • 新潮社 (1983年3月29日発売)
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感想 : 281
5

小さな宝石箱に、ひとつずつ大事にしまっておきたいような恋の記憶。
柔らかい関西弁で綴られた、甘くてほろ苦い12編の短編集。
全部読んでしまうのがもったいないくらいだった。
ここに出てくる男性に、私も同じように恋をしたような気持ちになって、こまやかな描写に心が震えてしまった。
出てくる女性も、とても可愛らしくて、優しい。
70年代の20代後半くらいの女性を主人公にしたものだけれど、どのお話も、今読んでも共感できるものばかりだった。
振り返る余裕ができた今だからこそ、そう感じるのかなとも思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 田辺聖子
感想投稿日 : 2022年1月3日
読了日 : 2022年1月3日
本棚登録日 : 2022年1月3日

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