婚約者に一方的に別れを告げられて、道端で泣きじゃくっていた田中妙は、いきなり菫さんという身長が170㎝もある女に呼びかけられ、家まで連れて行かれた。
菫さんの経営する、棺桶を売っている「ビオレタ」という雑貨屋で働くことになる。
ボタン屋の千歳さんとも知り合い、とりあえずの職場と、とりあえずの恋人と、とりあえずの日々を過ごすことになる。
妙がノートに書き連ねた言葉や、菫さんの言葉がチクッと突き刺さるんだけど、いやな感じがしない。
さびしいとか、必要とされていないとかうじうじ考えちゃってるけど、妙はほんとは幸せなんだよ。
出てくる人みんなが飾り気がなくて、優しくて、ほんの少しの目に見えない何かに気づいて成長していく妙が微笑ましかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
寺地はるな
- 感想投稿日 : 2020年9月20日
- 読了日 : 2020年9月20日
- 本棚登録日 : 2020年9月20日
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