精密機械部品メーカー「山峡ドルジェ」の社長・藤岡は、社運を賭け、巨大ビジネスとなる高純度人工水晶開発に必要なインドのある町から産出された高品質の種水晶を求め現地へ向かう━
ホテルで娼婦として遣わされた少女・ロサ。彼女は類稀なる知力を持つ不思議な存在で、更に以前、地方の村で藤岡が目撃した「生き神」だった。
鉱山からの帰途、遭難した藤岡はロサの能力に助けられるが……
雇い主に「邪な種」と称されるロサは関わった男たちを狂わせて行く━
古き因習と最先端ビジネスの狭間で蠢く巨大国家の闇に切り込む、超弩級ビジネスエンタメ。
上巻を読み終えてから下巻を読みきるまで2週間もかかってしまった…
続きは気になるけど、どう考えても“ハッピーエンド”にはならない気配…むしろ酷いことが次々起こりそうで気が重かったから。
実際に村人との契約は反古となってビジネスが行き詰まったり、共産主義過激派に捕らわれたり。
本当に、ただ水晶を仕入れたいだけのハズがどうしてこんなに困難なのかと。
そしてロサの影響力も。
無意識なのか意図的なのか。目的もハッキリとは分からないから不安になる…
多分に自由に生きたい、そのために女性の地位向上が必要なんだろうけど。
しかし男たちは何故に女を下に見るのか。その女の腹から産まれてくるのに…
インド社会の複雑さ、宗教観、ビジネスルール、色々な物事が絡み合って凄い圧力でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年12月15日
- 読了日 : 2018年12月15日
- 本棚登録日 : 2018年11月9日
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