「テロル」のほうが読み応えがあったし、内容も良かった。物語の展開自体が「テロル」より非現実的だからかも。
「カブールの燕」は、何より人間の生きる場としてのカブールの過酷さが強烈。描かれている人間のほうは、「テロル」ほどには複雑ではなかったように思うが、「テロル」どうように印象深い面はあった。二組の夫婦どちらも、精一杯ながらすれ違ってしまっていること。カブールという場所で、完全な無気力に陥るのでも、ずるがしこく生き延びるのでもない、無意識に誠実な人間。でもすこし、この本での女性は型に嵌められているようにも感じてしまった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2009年10月9日
- 読了日 : 2009年10月9日
- 本棚登録日 : 2009年10月9日
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