探偵の探偵II (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2014年12月12日発売)
3.69
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本棚登録 : 122
感想 : 10
4

ドラマのストーリーが、読んでた「探偵の探偵2」に
すっかり追いついてしまって、焦って読み終えた。

いや、これ、ドラマでも同じ展開になるのかな・・・

いやぁ・・・
それは、簡便してほしいっていうか。
ちょうど、北川景子演じる、玲奈がDV被害者がDVシェルターから11人
逃走し、その中の一人、DV男の行方を突き止め
逃走を手助けしたと思われる「野放図」なる相手
DV男たちから、女性たちを戻すことを依頼されている組織とDV男たちが
接触する場所に、玲奈が、たどり着いたところで
拘束されてしまい、車に押し込まれ、拉致された。

そこで、ドラマは続くだったんだけど。

この後、原作では、とんでもない展開になるのですよ。。


気が付くと、玲奈は、素っ裸で縛られていた。

「野放図」とは、半グレ集団。
そのリーダー的存在である、淀野。
適材適所に、人材を忍び込ませていた。
DVシェルターには、野放図のメンバーである女性が、職員として潜入し
女性たちの逃亡に手を貸していた。

そして、女性たちの居所、DVシェルターの場所など
すべてを調査していたのが、玲奈の探す「死神」であることがわかり、
「死神」と接触していたのは、秋子という女だった。

女性たちを、早く自分のもとへ戻してくれ!と、
300万円で取引をしているDV男たち。
まだ、時間がかかることを知り
そのまま、殺すのは、もったいない、と、玲奈をレイプすることを11人の男たち
全員が同じことを考えていた。

了解した淀野は、ここでやれ、と言うのだが、
そこは、普通、いや、小心ものでもあるDV男たちは、
場所をかえ、また、順番を決めるのに、手間どう。

あああああああ

玲奈がああああ・・・・・

おかされてしまうううううう・・・・・・。



このシーンは、おそらくドラマでは、同じようには描かれないでしょう。


そして、そこへ間一髪、助けにやってくるのは、
窪塚刑事。

警察組織の遅々とした捜査状況に、
窪塚は、単独行動で現場へと駆けつけたのだ。


ここからが、また、大変。

1巻で、暴力シーンが、いやだ。という感想が、たくさん
AmazonやWEB本棚レビューでも寄せられてたけど。
あんなもんじゃない。
文字を読み進めているうち
頭の中は、その映像が、くっきり描かれだしていた、
飛ぶ血しぶき。

ぐったりする玲奈。

蒼白になる窪塚。


一度は、窪塚の実家へと玲奈と二人、
戻ることになるのだが。
そこで出会う、窪塚の母と、娘。

何も聞かずに、亡くなった妻の洋服を用意してくれていた窪塚の母と
窪塚の娘が、玲奈に、とても好意的な態度を取ってくれていたのが
また、泣かされる。。

そして、再び、二人は、野放図たちのもとへ。


すさまじい攻防が続く中、
火だるまになる者や、包丁で刺されるもの、
その情景を見ていた秋子に、玲奈は
「死神」の正体を聞き出そうと、詰め寄る。

なんとか、名前は聞き出したものの、
自分からは、連絡は取らない・・・と、言いながら、
精神状態が、ふつうでなくなっていく秋子。



窪塚と玲奈を追いかけてきていたパトカーは
途中で追跡をやめていたが
かわりに、警察ヘリが追いかけてきていた。

警察ヘリには、映像録画の機械が搭載されていることを知っている玲奈は
松岡圭祐らしい、その筋にマニアックな手口で
それを消去することに成功する。

こういう細かいところが、この人の魅力的なところなんだよね。
メカに詳しく、昔から、あらゆる裏の手口を小説の中で描かれてて、
読んでいて、軽快な愉快な気分になってっちゃう。



この事件のあとに、桐嶋と琴葉が
「死神」への連絡先をさぐりに、医者に変装したりするんだけど。
この桐嶋が、何気に、いつも、玲奈を救ってくれて、協力してくれているところが
見ていて、いや、読んでて、とても心強いのだけど。

結局、2巻でも、「死神」の正体は、わからず。

4巻が7月15日に発売されているので、
まだまだ、玲奈と死神の戦いは、続くんだろうな~。

とりあえず3巻へ・・・。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 松岡圭祐
感想投稿日 : 2015年8月17日
読了日 : 2015年8月17日
本棚登録日 : 2015年8月17日

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