思考の整理学 (ちくま文庫)

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著者 :
chanjunさん  未設定  読み終わった 

テーマは、ものごとを考えるとは、どういうことか。どういうに、ものを考えたらいいだろうか。
私がおもしろいと思った箇所をご紹介します。

・10世紀ごろの中国の言葉に「三上」という語がある。
 考え事が進むのは、鞍上(=馬の上)、枕上(ベッド)、厠上(トイレ)の3つだ。
 頭が緊張していないときに、アイディアは生まれる。思いついたことは、すぐにメモにとる。
 とにかく、メモに残す。しばらくはメモをみない。
 思いだした頃に、メモを読み返してみる。すると、とても陳腐なものに思える。完全に腐り、死に絶えている。
 だが、それでいい。考えは、寝かせることが必要。時の試練を与える。
 寝かせ、試練を乗り越えたネタは、まれに、「醸成」している。いい感じに「発酵」している。
 そんなネタは大切にすればよい。

・全く新しいことを考えることは難しい。例えば、新しい原子を発見することは至難の業だ。
 だが、物体AとBを混ぜ合わせて、化学反応を起こすことは、容易で、そして、おもしろいことが起きる。
 物事を考えるときもそうだ。組み合わせを新しくすると、おもしろい見え方になる。

・さきほど、化学反応の話を書いたが、これは、人でもそうだ。
 同じ専攻の人間と話していても、頭は凝り固まる。
 まったく異分野の人と話すことで、新しい発想が生まれる。

・忘却しなければならない。学校では、「覚えろ、忘れるな」と言われ続け、忘却は悪と教えられる。
 だが、人間が蓄えられる情報には限界がある。畑の収穫逓減と同じだ。
 本当に大事なことは、忘れない。忘却を恐れないでいい。
 そもそも、知っていても、考える力がなければ意味がない。

⇒読書も、「知識を蓄える」+「考える」ということをやるトレーニングだと「思います。」
(余談ですが、本書によると、「と思う」をI thinkと訳してしまうと、
 海外の方は「日本人はなんて思索的なんだ」と感じるそうです。
 日本語の「と思う」は、おまけというか、トーンをボカす意味合いが強いので全然思索していないんですが、、、言葉って難しいですね)

話がそれました。
不思議なもので、本を読むことで(、、因果関係があるのか微妙ですが、)
「次はこんな本を読んでみたい」「こんなことをやってみたい」と感じるようになりました。
本書の最後に、「コンピューター」について、
述べた箇所があり興味がでてきたので、
そのうち、コンピューター関係の本を読んでみようかな。要約はこんな感じです。

・世の中にコンピューターが出てきた。(この本は30年前の本です。)
 こいつは、人間よりも膨大な知識を持つことができる。
 コンピューター時代において、人間の価値とは何か?
 それは、思考できるということ。

⇒コンピューターVS人間。30年前の本では、人間は知識では負けるが、考えることができるのだ、と。
 でも、今は・・・AIの登場で、考えることすら、コンピューターに敵わなくなってきています。
 たとえば、現状・課題のデータをコンピューターに与えれば、
 最も「合理的な」政策を提案してくれるのでは・・・
 では、人間の価値は?・・・コンピューターが捨て置く「非合理な」判断をできてしまうのが、人間の強み・・・?

レビュー投稿日
2019年6月25日
読了日
2019年4月15日
本棚登録日
2019年4月15日
3
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