当時たぶん、ヒッピー的な、あるいは学生運動的な雰囲気を醸すこの巻を退屈だと感じた。かつてよりは穏やかに俯瞰できているようにも思うが、今読んでもあまり印象は変わりない。
いい加減、翻訳はもはや望みがないことを認めて原書に手を出せばよかったのだろうが、かつて『ドラゴンランス伝説』の原書一巻を読み終えたら翻訳版が出版された過去がトラウマだった。近頃では、20年以上が経過し、もう新刊は出ないと諦めて処分したら新刊が出たトラウマが追加されている。
おまけもある。誤読の極み。原書ではタッスルホッフをタスと略しており、これを新たな登場人物と理解してしまった。
タッスルホッフ=バーフット、翻訳版ではタッスルと略されている人物は、自分に語りかける癖を持つ。タッスルホッフが新たな登場人物であろうタスに話しかけていると読んでしまったシーンはつまり、タッスルホッフのひとり語りのシーンであったわけだ。
というような、やめときゃよかったのにな過去があるので、原書への手出しを厳しく戒めてきた。
今となっては原書の入手も困難であろう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年11月19日
- 読了日 : 2022年11月19日
- 本棚登録日 : 2022年11月19日
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