野心のすすめ (講談社現代新書)

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本棚登録 : 3849
レビュー : 586
著者 :
はらめさん 生き方   読み終わった 

作家・林真理子はいかにして無理と言われた願望を叶えてきたのか。中学時代はいじめられっ子、その後もずっと怠け者。就職試験に全敗し、電気コタツで震えたどん底時代を経て、鮮烈なデビューとその後のバッシングを振り返り、「低め安定」の世の中にあえて“野心”の必要性と夢を実現させるヒントを説く。

“野心”と言うと腹黒くてあつかましく、身の程知らずといったマイナスのイメージがあるが、本書では「もっと価値ある人間になりたい」と願う、とても健全で真っ当な心を示している。とはいっても、本書を読む限り著者のデビュー直後のブレイクに対しては賛否両論あったことが伺える。著者のことを“野心”のマイナスイメージと同じようにとらえる人間も多かったと思う。しかし著者自身は作家としてとても真摯に作品と向き合っており、どの作品も自分に挑戦を課し、勉強して知識を充分に自分のものにしてから作品に取り組んでいるそうだ。デビュー前のどん底の時代から這い上がってきたパワーは並大抵のものではなく、“野心”以外の何物でもないだろう。

著者の成功の理由は野心が人より何倍も強く、また運に恵まれていたためかもしれないが、著者はそれだけではないと説く。
「『今のままじゃだめだ。もっと成功したい』と願う野心は、自分が成長していくための原動力となりますが、一方で、その野心に見合った努力が必要になります。野心が車の『前輪』だとすると、努力は『後輪』です。前輪と後輪のどちらかだけでは車は進んで行けません。野心と努力、両方のバランスがうまく取れて進んでいるときこそ、健全な野心といえるのです。」
ただただ野心を持てと煽るのではなく、自身の経験から、成功したければ自ら行動して努力することも必要だという点も著者は強調しており、道理であると共感した。著者は信じられないような経歴の持ち主だが、本書の内容としては真っ当なことを述べていると思う。私自身、もっと野心を燃やして努力を積み重ねて、目標に向かっていこうと決意させてくれる1冊だった。

レビュー投稿日
2015年1月11日
読了日
2014年12月21日
本棚登録日
2015年1月11日
2
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