つめたいよるに (新潮文庫)

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本棚登録 : 9764
レビュー : 987
著者 :
はらめさん  未設定  読み終わった 

「つめたいよるに」と「温かなお皿」の2部に分かれた短編集。前半はファンタジックな話、後半は食べ物が象徴的に登場する話が収められている。

私にとって何度も読んだ本であり、一番好きな話は「デューク」だ。可愛がっていた犬のデュークが死んだ翌日、悲しみにくれる「私」は電車で出会った見知らぬ男の子と1日を過ごす。別れ際、「私」はその男の子が死んだデュークだったのだと気付く。出会ったばかりの男の子とプールや美術館へ行ったり落語を聴いたりする、日常生活からちょっと離れた過ごしかたが楽しい。でもその全てが生前のデュークを思い起こすものであることに気付き、1日の終わりには再び悲しみが押し寄せる。物語には男の子=デュークであるとは明言されていないが、さりげなくそう気付かせてくれる。「僕もとても、愛していたよ」という一言がやさしく心に響いて、悲しいはずなのに温かな気持ちで満たされる物語である。

レビュー投稿日
2013年1月14日
読了日
2013年1月8日
本棚登録日
2013年1月5日
2
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『つめたいよるに (新潮文庫)』のレビューへのコメント

yamatamiさん (2014年3月4日)

はらめさん

はじめまして、こんばんは!
yamatamiと申します。フォローしていただいてありがとうございます!とても嬉しかったです。

私も「デューク」が大好きです。はらめさんのレビューを拝見して、思わず泣きそうになりました。切ないけどとてもあたたかい気持ちになるお話ですよね。
久々に読み返したくなりました。

はらめさんの本棚はおいしい食べ物が出てきそうな作品やあたたかい雰囲気の作品がたくさんでとても素敵です。参考にさせてくださいね。
どうぞよろしくお願い致します。

はらめさん (2014年3月5日)

yamatamiさん

はじめまして。
こちらこそコメントありがとうございます!
他のレビューも丁寧に読んでくださっていて、とてもうれしいです。

私自身、料理をすること、食べることが大好きなので、
手に取る本も食べ物に関係する本がなぜか多くなってしまいます。

私もyamatamiさんの本棚を参考にしたいです。
よろしくお願い致します。

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