ハリポタと並行して『ダウントン・アビー』を見始めたので、妹が前に買った『エマ ヴィクトリアンガイド』を出してきました。
『エマ』が1890年頃で、『ダウントン・アビー』が1910年頃の物語。使用人の階級なんかはほぼ同じですね。
男性使用人が
執事(『ダウントン・アビー』ではカーソン)→近侍(主人付き従者 ベイツ)→下僕(フットマン トーマス、ウィリアム)
というわかりやすい階層なのに対し、
女性使用人は
家政婦(ミセス・ヒューズ)→ハウスメイド(アンナ、グエン)
侍女(ミス・オブライエン)
料理長(パットモア)→キッチンメイド(デイジー)
というように家政婦、侍女、料理長はそれぞれ権限があって横並びなんですね。ミセス・ヒューズとミス・オブライエンが仲悪いわけだ。
デイジーはやっぱりいちばん下っ端。誰よりも早く起きて台所に火を入れるのはキッチンメイドの仕事なのだそうだ。
『ダウントン・アビー』でメイドが主人たちの給仕に出られないことに結構びっくりしたんですが、これは下僕の仕事なんですね。「お仕着せ」を着て見た目も良くないといけないフットマン。トーマスがナルシストなわけです。
執事と家政婦は男女それぞれの部署の長なので協力しあって屋敷を支える。だからカーソンとミセス・ヒューズは仲良し。『日の名残り』も執事と元家政婦のお話ですね。
『ダウントン・アビー』はカントリーハウスの美しさはもちろん、数々の小物に萌えます。とくにオープニングにもでてくる使用人ルームに備えつけられたベル。各部屋に呼び鈴があってどこで呼ばれているのかすぐわかるという仕組み。『ヴィクトリアンガイド』にも出てくるので当時は普通にあったものなのでしょう。
そのほかヴィクトリア朝の歴史とかあらためて読むと勉強になりました。
- 感想投稿日 : 2020年5月7日
- 読了日 : 2020年5月7日
- 本棚登録日 : 2020年5月7日
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