夏の90日間、修行僧が行う「夏安居」という修行があり、それが始まるときを「結夏」、終わるときを「解夏」。
主人公が徐々に視力を失う中、お寺で出会った老人にその解夏の説明とともにこんな言葉をかけられる。
「失明する恐怖、という行ですなあ。――失明した瞬間に、失明の恐怖からは解放される。その日があなたの『解夏』ですなあ」。
---------------
これって、すべてのことにあてはまるなと。
試験も、受ける前日はちびりすぎて眠れないけど、ぶっちゃけ落ちても別に何も世界は変わらなかったし。
恋愛も、別れる前日は感傷にふけって昔の写真とかながめてこの世の終わりくらいな気分になるけど振られて1年後は付き合ってたこともあったっけみたいなロマンスのかけらもない感じに。
確かに言われてみれば、大体怖いのは「それ」がやってくるまでのこと。
ものごとを心配した時、ふとそういった視点からみると冷静さを取り戻せる気がする
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年1月16日
- 読了日 : 2017年1月16日
- 本棚登録日 : 2017年1月16日
みんなの感想をみる