科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで (ブルーバックス)

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本棚登録 : 469
レビュー : 52
著者 :
CHICKINGさん  未設定  読み終わった 

私もクリスチャンという立場ですが、この本はクリスチャンでなくとも科学と神の存在を何となく真逆のものとしてイメージしている全ての方に読んで欲しい素晴らしい本でした。特に著者の言葉として同意できるのは、「もはや神は必要ないと考えることこそ思考停止ではないか」というところです。宇宙の始まり然り、生命の誕生も、進化論も、詰まるところ納得出来る証拠はなく解明されてはいないのです。そうであれば、「神はいない」という初期条件を付する必然性もそこにはないということになります。神を考慮に入れようとする時よく「非科学的」という非難を受けます。しかし、確たる証拠もなく「神はいないと思いたい」という感情から発せられる恣意的な初期条件こそ、非科学的アプローチではないかと私は思います。科学的に捉えて「神がいなければ成り立たない」のであれば、それはつまり「神がいる」ことの証明なのではないでしょうか。

この本で筆者が言いたいことが端的に述べられた言葉が聖書そのものの中にあります。それは、「言う​まで​も​なく,家​は​全て​誰か​に​よっ​て​造ら​れる​の​で​あり,全て​の​もの​を​造っ​た​の​は​神​です」というもので、"ヘブライのクリスチャンへの手紙"3章4節に書かれています。地球は素晴らしく設計された家であり、宇宙もそうです。その設計技法や仕組みを解明したいという行為が科学なのであり、その解明をもってイコール設計者がいないことにはならないのではないでしょうか。

いずれにせよ、この本が物理学史として素晴らしいだけでなく、名だたる物理学者たちの宗教観と神の捉え方という側面からの解説を積極的に文字化しているという点で、特に日本において一石を投じる科学書であることは間違いないと思います。

レビュー投稿日
2020年8月25日
読了日
2020年8月25日
本棚登録日
2020年8月10日
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