オリフィス (角川ホラー文庫)

著者 :
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感想 : 9
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 刑事の北岡宣彰は妊婦を狙ったひったくり犯を追い詰めていたせいで、母親の死に目に会うことができなかった。犯罪者がしぶとく生き残るというのに、何の罪もない母親があっさり亡くなってしまうという人生の不条理に鬱々としていた北岡は飲み歩いた末、一軒のバーにたどりついた。中にいたのは髪の長い、頬に傷跡のあるママ。そしてママに案内されたバーの地下室で、北岡は無数の砂時計を見ることになる。そしてその砂時計にはそれぞれ、名前が書かれていた。これはひょっとして、人の寿命を表しているのか・・・?

 ”オリフィス”とは、砂時計の細くなった部分、時の砂が通り抜けてゆく穴のこと。北岡がうっかり、ひったくり犯の砂時計に手を伸ばして滑らせてヒビを入れてしまったことから始まるこの話。設定にはすごく魅かれる。が、後々北岡はある人物に恨まれて、その人物がそそのかした相手に家族共々狙われることになるのだが、そこまで恨まれる理由にまず納得がいかない。あと、そそのかされた人物もなぜその程度で言いなりになるのかと。このママが特にオチもなく、思わせぶりなまんまで終わってしまったのも消化不良かなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸本(日本)長編
感想投稿日 : 2010年3月4日
読了日 : 2010年3月4日
本棚登録日 : 2010年3月4日

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