007 白紙委任状

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本棚登録 : 617
レビュー : 128
制作 : 池田 真紀子 
chikapapaさん 2011年   読み終わった 

「一九五三年にイアン・フレミングが生み出した世界一有名なキャラクターを、数百万の読者を失望させることなく現代に蘇らせること」。訳者あとがきによれば、それがフレミング財団がディーヴァーに課したミッションであったという。ではミッションは失敗だったと言わざるを得ない。最大の失敗はジェームズ・ボンドのキャラクター描写にある。全442ページの272ページ目にして、ようやく最初のラブ・アフェアが出てくるなんて、そんな007はいないだろう。ジェームズ・ボンドは享楽的で、女に手が早くて、敵には容赦なく引き金を引く。この小説のジェームズ・ボンドは明らかに内省的、自制的だ。つまらん。目まぐるしいほどの場面転換の速さ、どんでん返しの鮮やかさがディーヴァーの身上であるはずだが、こちらの切れも今ひとつ。ディーヴァーほどの名手にして、「007」の看板は重いということなのだろうか。期待が大きかっただけに、失望もまた大きい。

レビュー投稿日
2011年10月27日
読了日
2011年10月27日
本棚登録日
2011年10月23日
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