69 sixty nine (集英社文庫)

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本棚登録 : 2691
レビュー : 391
著者 :
Saoliさん ♯小説   読み終わった 

電子書籍、というもので無料になっていたので試しに読んでみた。まず電子書籍っていう観点から、どうも読み進めるのに時間がかかった。確実に言えるのは、家で読む気にはなれない。私の勝手な見解だけど、本っていうのは、持ってページをめくっていく、その感覚を三次元で体感しなければ楽しめないものだと思う。紙の上に印字された言葉たちが、最も生き生きする場所。デジタルな世界じゃ、味わえない感覚。読み進めると、薄くなっていく左側。しおりをはさんで本をとじた時、まだまだ終わらない話の続きを想像する、そんな感覚。
良い点としては、たくさんの本を持ち歩けるっていうのはあるだろうが。

本題。
村上龍は最後の家族が最後。
あんまりぱっとした印象はなかったけれど、確か暗い内容だった気がする。
だからこの69も暗い話なのかと思って読み始め、主人公の厨二病感に呆気をとられた。

完全なる男の子の世界。
夢を夢見て、それを全力ではない気だるさを含んだ気持ちで進んでいって、結局はやり遂げてしまう。
なにより主人公の妄想の加速具合が凄まじかった。
映画、アート、音楽、宗教、哲学、たくさんの芸術に触れようとはしているんだけど、結局は全てが女とセックスを夢見て頑張ってる。
レディジェーンも、まんざらでもない感じを漂わせながら動きを出すから、こういう感じ、すごく男の子はくすぶられていくんだろうなあ。

ふざけて楽しんで、たまに転んで、それさえも楽しめるように。
これこそまさに青春。

レビュー投稿日
2015年8月20日
読了日
2015年3月20日
本棚登録日
2015年3月20日
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