死者の書 (中公文庫 A 28)

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本棚登録 : 60
レビュー : 6
著者 :
chirirekisiさん 浄土思想   読み終わった 

難解をもってなる、折口信夫の『死者の書』を読み終える。なるほどジェームズ・ジョイスのような凝った文体と内容を持つ近代文学の傑作かもしれない。存在を知った20代のころだと、読み通せなかったかもしれない。

長くないので、今回は、通読するのにさほど時間は掛からなかった。日本の神仏習合の成立事情を、小説の形態で解き明かしたもの。折口民俗学・古代学にあまり深入りするわけにはいかないが、浄土思想関連で、何かいうことがありそうだ。

平安中期、なぜ浄土思想が広まり、さらに鎌倉仏教を成立せしめたのか→奈良仏教からその素地があった、といったことを折口の古代研究を使って書けないものか。

「おそらく日本で生まれた仏教画の中で、最も美しい図相を示しているのは、来迎の図である」(柳宗悦『南無阿弥陀仏』177)とまでいわれた、山越し来迎図、その画因を考察した論考を収録する。これが死者の書の執筆動機を示すものであるとか。

レビュー投稿日
2012年7月8日
読了日
2012年6月20日
本棚登録日
2012年7月8日
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