★3.5
夥しいまでの名前の羅列に心が折れそうになったけれど、読み物としてはなかなか面白い。国土そのものを創ったイザナキとイザナミ、荒々しいものの悲哀が感じられるヤマトタケル、夫である天皇と実兄の板挟みになるサホビメ等、印象に残る話が多々。また、神や天皇、天皇の妻であっても嫉妬や復讐の感情を抱き、とても人間臭くて逆に好感が持てる。そして、「見てはいけません」からの覗き見というお約束の展開が、既に「古事記」で成立していたことに驚くばかり。池澤夏樹の脚注も面白く、有名な「因幡の白兎」の話もきちんと知れた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学・語学・哲学
- 感想投稿日 : 2018年2月11日
- 読了日 : 2018年2月10日
- 本棚登録日 : 2018年2月10日
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