著者の自伝的小説。
最愛の人を亡くした「ボク」は、酒とギャンブルに溺れ、自暴自棄の日々を送っていた。
そんな中で出会った「先生」は、ギャンブルの神様と呼ばれる作家。
「先生」に誘われ一緒に「旅打ち」に出かけるようになる。そこで描かれる二人の友情が、とても切なくて優しくて、温かい。
奇妙・チャーミング・子供みたいな不思議な「先生」は、全てを寛容に受入れて認める愛深い人。
優しくて純粋な眼差しでそっと、絶望から抜け出せない「ボク」を包み込んでくれた。
「先生」との出会いで「ボク」は生きる気力を取り戻しはじめる。
言葉少なくとも存在する信頼関係と互いの想いやりが、行間からもにじみ出ている。
痛みをわかってくれる懐の深い情愛。じんわりと癒されます。
「先生」(色川武大/阿佐田哲也)の作品も読んでみたくなりました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年4月3日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2014年4月3日
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