空飛び猫シリーズの最終巻。
今回の主人公は翼のはえた美しい黒猫・ジェーンです。
丘の上農場の納屋で、4匹の空飛び猫のお兄さん、お姉さんや、なかよしのアレキサンダーと暮らすジェーン。
しかし、若くて怖いもの知らずな彼女にとって、田舎の暮らしはとっても退屈…。
ある朝ジェーンはひとりで都会へと飛び立ちます。
明るくて無邪気で、ちょっと危なっかしいジェーンに、はらはらさせられてしまいました。
2作目、3作目でも彼女の成長を見守ってきたせいか、すっかり年頃の天真爛漫な娘を都会に送り出したお父さんのような気持ちになって読んでいたのでした。(お母さんではなくてお父さんだったのはなぜ…?)
物語の最後のジェーンのセリフがすてきです。
自由で自信に満ちあふれた、美しい都会の女の子、という感じがとってもキュートでかっこいい!
今回も原著を読んでから翻訳を読んだので、巻末の村上春樹氏の訳注がよりおもしろく感じられました。
ジェーンは"human being"(にんげん)とうまく言えなくて、"human bean"と言ってしまうのですが、それを"いんげん"と訳すセンスにしびれます。
読書状況:読み終わった
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読みました。
- 感想投稿日 : 2021年4月19日
- 読了日 : 2021年3月31日
- 本棚登録日 : 2021年4月19日
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