リーチ先生

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本棚登録 : 907
レビュー : 128
著者 :
すずめさん 読みました。   読み終わった 

明治42年、イギリスと日本の芸術のかけ橋になりたいという想いを胸に一人の英国人が日本の地を踏みます。
彼の名前はバーナード・リーチ。
のちに陶芸家として名を馳せることになる青年です。

物語はリーチ先生の助手を勤めた日本人青年の目線で進みます。
日本での暮らしの中で、リーチは芸術論を語り合える友人たちと出会い、人生を大きく変えることになる陶芸と出会います。
「用の美」を唱えた柳宗悦との交流は、やがて故国に戻ったリーチがセント・アイヴスに普段使いの器を作る工房を設けることにつながりました。
イギリスから日本へ、日本からイギリスへ。
リーチを中心にして生まれた東西芸術のつながりをドラマチックに描いたストーリーでした。(なんとなく朝ドラになりそうな感じ…)

「美術品=名のある芸術家の作品」と思いがちですが、名もない陶芸家たちが作った日用品にも普遍の美しさがある、という考え方にはっとさせられました。
陶芸のことはまったく知らないので、本書を読んでいるあいだ、ときどきバーナード・リーチの作品集を眺めていました。
やさしい色合い、思わず手で包み込みたくなるような形。
ふれたらほんのりと温かさを感じそうな陶器の数々からは、本書に描かれているリーチ先生の人柄がにじみ出ているように感じました。

本書の装丁がとても好みです。
和の色の組み合わせも、タイトルの両側に配されたリーチの絵皿に描かれた動植物も。
しおり紐がタイトル文字と同じ、きれいな紺色なのが特に気に入っています。

レビュー投稿日
2017年3月7日
読了日
2017年3月3日
本棚登録日
2017年3月7日
9
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