政と源

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本棚登録 : 2923
レビュー : 508
著者 :
すずめさん 読みました。   読み終わった 

東京都墨田区Y町。
この町で生まれ育って73年、幼馴染みの2人はいまでもにお互いを「政」「源」と呼びあい、憎まれ口を叩き合っています。
堅物で生真面目、若いころは銀行員として勤めあげたものの、妻にも娘にも愛想をつかされて今では独り暮らしの身となっている国政。
幼い頃から型にはまらずやんちゃで豪快、しかし一流つまみ簪職人として繊細な作品を創りだす一面ももつ源二郎。
性格も生き方も正反対、だけれども切っても切れない縁で結ばれた2人なのです。

物語は国政の視点から進んでいくのですが、彼の堅物さにハラハラしてしまいます。
娘夫婦のところに家出してしまった妻に、素直に帰って来いと言えなかったり、孫娘にトンチンカンなお土産を用意してしまったり。
「ああもう、そうじゃないよっ」とやきもきしてしまいます。
相手に伝えたい気持ちをすんなり伝えられない、喜んでもらいたいと思ってしていることが空回り…。
昭和の男性の頑固さや不器用さが、愛らしくもあり、切なくもあり。

主人公が素敵なじいさん2人組なので、随所に彼らが身体の衰えを感じている場面が出てくるのですが、これが何とも自然でびっくりします。
じいさんの目から若者がどんな風に見えているか、という描写も。
しをんちゃん、じいさん体験でもしたんじゃ…と思ってしまいましたw

レビュー投稿日
2013年9月2日
読了日
2013年8月30日
本棚登録日
2013年9月2日
9
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