日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)

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本棚登録 : 3116
レビュー : 444
著者 :
すずめさん エッセイ。   読み終わった 

ブクログ仲間さんたちのレビューを拝見して、読んでみたくなりました。
以前読んだ『デジデリオ·ラビリンス』(集英社)もとてもおもしろかったのですが、この本もとても大切な1冊になりました。

著者が茶道を習い始めたのは20歳のころ。
それから25年間、お茶を通じて著者が気付いたことを瑞々しい文章で伝えてくれます。

まず感じたのは、とても良い先生に出会えたのだなぁということ。
習い始めたばかりの著者に、先生は茶道のふるまいを教えますが「なぜそうするのか」ということは教えてくれません。
それにやっと覚えてきたと思ったら、今度は手順の異なる「冬のお茶」。
なかなか覚えられない自分にも、「なぜでもいいからこうするの」と教える先生にも、もやもやする著者の気持ちがとてもよくわかります。
それでも、何度も注意されながら、何年も繰り返しお手前をする中で、著者は感じ始めるのです。
雨の匂い、身の回りにあった小さな花々、季節の移ろい···。
柄杓から茶碗に注ぐときに水とお湯では音がちがうと気付いたとき。
「瀧」の字が書かれた掛軸から水しぶきを感じたとき。
著者が一つ発見するたびに私も喜びを感じ、その発見をすることができた著者を羨ましくも思いました。

作法の理由を説明せず、器や掛軸の感じ方も生徒の気付きに委ねる。
生徒が気付いても気付かなくても、毎回季節を感じられる仕掛けを用意する。
そんな先生の在り方がとてもすてきで、「教える」ということの真髄を見たように思います。
「教えるってことは、いろいろなことを教えてもらえることよ」と言う先生の言葉が、またすてき。

レビュー投稿日
2018年2月24日
読了日
2018年2月2日
本棚登録日
2018年2月24日
10
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