湾から引き揚げられた1人の男の遺体。
これが呪われたハッター家を舞台にした事件の始まりでした。
ハッター家の面々は"風変わり"という言葉では物足りないほど、常軌を逸した性質を抱えています。
一家の頂点に君臨する老婦人をはじめ、各々に恐怖や不安を感じさせる要素が多すぎて、読んでいてとにかく気が休まらないのです。
そんな家で起こった殺人事件が一筋縄でいくはずがありません。
警察から相談を受け、ドルリー・レーンが現場へ赴きますが…
手がかりを見つけるにつれ、レーン氏の表情が悲痛になっていくのが読んでいてつらかったです。
事件の真相を見届けたくて、ページをめくる手は止まりませんでしたが、自分も険しい顔になっているのがわかりました。
そして、何が起こったのかを読者に仄めかすラストシーン…
間違いなくおもしろかったのだけど、重苦しさを拭いきれない読後感。
しばし放心したのち、もやもやした気持ちを頭の中でこねくり回していたのでした。
読書状況:読み終わった
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読みました。
- 感想投稿日 : 2022年1月22日
- 読了日 : 2021年12月14日
- 本棚登録日 : 2022年1月22日
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