「荒野」って本名だったのか!
…という衝撃が一番強かったエッセイ集。
今まで井上荒野さんの作品は短編を1つ読んだことしかなかったのですが、料理が美味しそうだったという印象が残っています。
美味しそうな文章を読みたい欲とタイトルの吸引力に惹かれて読んでみました。
期待に違わない美味な描写がたくさんありました。
鰤かぶら、アイリッシュ・シチュー、筍の"とん先"…ううん、お腹が鳴ってしまう!
また、同じく小説家だったお父様をはじめとした家族のことを取り上げたエッセイもすてきでした。
家族の情景に高確率で美味しいものが登場する、ということがうらやましかったです。
24年間のあいだにいろいろなところに発表されたエッセイを集めた本なので、20代後半から50代になるまでの1人の女性の歩みをたどることができるのも、個人的には魅力的でした(時系列はばらばらですが)。
将来的に結婚して夫と暮らし始めたときに、本書の内容をいろいろ思い出すんだろうな、という予感。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
エッセイ。
- 感想投稿日 : 2016年1月11日
- 読了日 : 2016年1月10日
- 本棚登録日 : 2016年1月11日
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