ジーキル博士とハイド氏 (光文社古典新訳文庫 Aス 2-3)

  • 光文社 (2009年11月10日発売)
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感想 : 68
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タイトルをワードとしてはよく耳にするものの、原作を読んだことがなかったので読んでみようと手に取った。物語は長くはないが、濃度の高いものだった。誰しもが自身の中に二面性(ないしは多面性)を感じることがあると思うが、それを分離しようと思うに至り、かつそれを実現する薬を見つけたジーキル博士は確かに狂気じみていたのかもしれない、一方でとても現実的にも感じられた。薬は決して魔法の薬ではなかった。二面性の分離は長くは続かない。切り離すのではなく、きちんとしたコントロールの下、どう折り合いをつけて生きていくのかということを考えさせられた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年4月14日
読了日 : 2018年4月14日
本棚登録日 : 2018年4月14日

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