つめたいよるに (新潮文庫)

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本棚登録 : 9788
レビュー : 987
著者 :
ちょこさん   江國香織   読み終わった 

私の苦手な短編集とは知らずに購入してしまったので
少し後悔しましたが
予想を裏切られ、とってもいい作品集でした。

江國香織の短編を初めて読みましたが
こんなにも不思議な世界が詰まっているのか、と驚き。
とある日常の中に、突然スルスルと不思議な世界に入っていくのに
それが違和感もなく、溶け込んでいける。
そして、またふと突然現実に戻り、物語が終わる。

読み終わりが実にさらっと描かれているので
「これで終わり?」と物足りなくなる人もいるかもしれないけど
私はとっても好き。
余韻があり、ふわっという表現がぴったり当てはまる終わり方。
「これからこうなっていくのかな」とかあれこれ考えるというより
読み終わって、ただただ余韻にふける、という感じ。

また、子供から大人、老人まで幅広い年齢層を主人公に設定してあり
本当にさまざまな人間模様が描かれています。
こんなにたくさんの人間を書き分けることができるのはすごい。
物語のもつ世界観は江國香織そのものだけど
そこに描かれている人間は、全く別の生活感のある人間が
何人にも渡って描かれている。

江國香織の世界はなかなか言葉で表現できないけれど
短編集が苦手な方に、ぜひお勧めしたい作品です。

レビュー投稿日
2012年7月3日
読了日
2012年7月3日
本棚登録日
2012年7月3日
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