ナムアミダブツとだけとなえれば極楽往生できる、アミダさまがなんとかしてくれると信じさえすれば、というのは非常にシンプルな教え。自分でなんとかしようというのはどうもならん、どうせ迷うてばかりのわれらなのだから、他力本願、アミダさまの慈悲にすがるのが最上の道、と。ただ、アミダさま、そんなに力があるなら現世も救ってくれませんかね、と思うのが度し難き衆生たるわたしの感想。またあとがきの、弟子一人持たずな親鸞の衣鉢を継ぐと称す蓮如や大谷家がなぜ大教団に君臨するのか、という問いも興味深し。

2024年2月25日

読書状況 読み終わった [2024年2月25日]

著者をはじめとした5人の男と、純子の姉蘭子から見た「時任純子」。若くして美しいまま自死した彼女を、どの男も、自分が一番愛されていたと語る。全員の話を聞き終え/語り終え、純子は誰にも属さなかった…と結論づけたあとで、それでも誰かにお前は片思いだったのかと聞かれればきっと、純子は自分を一番愛してたと答えるだろうという締めくくりが何とも苦く。今読み返すと、できあがった純子像は、幼くて残虐で傲慢で自分の気持ち至上主義でそのためにはまるでゲームでもするようにいくらでも周囲を傷つけても顧みないといったもの。それを見抜ければ近づかないだろうけど、見抜けないからこそ…と。

2024年2月21日

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読書状況 読み終わった [2024年2月21日]
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ひさびさに再読して、レイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」を日本を舞台にやりたかったのかな、と思った。ハードボイルドの読み口、嫌いじゃない、むしろ好きだった。

2024年2月23日

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読書状況 読み終わった [2024年2月23日]

登場人物多すぎて、第一話、第二話あたりまでは巻頭の登場人物と行きつ戻りつで読んでたけど、それ以降は一気呵成。古今亭志ん生の1960年前後と若い頃が語り部となり、日本マラソン界の父金栗四三の生涯とかかわった人々を描く第一部。なぜ、NHK大河ドラマワースト視聴率なの?!脚本、こんなにおもしろいのに!、と。描かれるのは、日本が初めて選手を派遣したストックホルムオリンピックの前から、アントワープオリンピックのあたりまで。正直、実在の人物を織り込まれても、嘉納治五郎ぐらいしか知らなかったのに、こんなに魅力的な人物が目白押しだったとは。あまりに走ることしか眼中になくて、金栗さん、途中から宮崎駿「風立ちぬ」の堀越二郎に見えてきたけれど。スポーツなどという言葉が根付いていなかったころに、オリンピックを目指し、体育教育を整備し、女子体育に切り込んでいく様は痛快でした。第二部は、1960年代舞台に東京オリンピックを招致した人物に焦点があたるのだとか。

2024年2月22日

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読書状況 読み終わった [2024年2月22日]
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北海道での珍道中で繰り広げられる凪と蒲生の、元サヤにおさまりそうな、片方にはそんな気ないようなデッドヒートに、まーくんの、本人ぜんぜんわるくないのに、理不尽に標的にされてからの、サウナでのかたりまで。

2024年2月23日

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読書状況 読み終わった [2024年2月23日]
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アイスランドで死んだ(ことになってる)弟の日本滞在時のことを、日本で聞き込み開始する兄の慧と親友の清。美しく親しく、次々となんでもしたくなってしまう周りの人々、触れられると「斬られる」と恐れるクラスメイト、弟の闇の面がだんだんと浮かび上がり、リリヤがアイスランドから「遠くで嫌な音がする」と感じたところまで。アイスランドの風物をなにげに取り上げてたところから、だんだんとサスペンスな展開へと傾いていき。

2024年2月23日

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読書状況 読み終わった [2024年2月23日]
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何処からとなく現れ、説法も経典編纂も断り、ただ洞窟に座り続ける。世話をしてくれる少年とのやりとりを除いては。そして何処となく去ろうとする時に、いまや青年となった少年と、ともに行こう、というだけのシンプルなストーリーなのだけど、だからこそ心の奥底にまで響く。初めて読んだ時は、嗚呼、嗚呼と声を抑えることが出来なかった。だのに、一度手放してしまい、再度買い直したのに今また部屋に見当たらず。KindleUnlimitedで読み返してしまった。いずれ買いなおさねば。

2024年2月20日

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読書状況 読み終わった [2024年2月20日]

五代の乱世に文官として評価され渡り歩き生き抜いてきた馮道の人生が、その時代背景とともに描かれる。“君に忠といわず国に忠といい、虚名に誤られることなく、何事にも現実を重視せよと主張した馮道”の方が、馮道を不忠の臣と非難する、名分に凝り固まった欧陽脩や司馬光らの宋代以降の文官たちより、今の世からするとずっと親しみが持てた。争わない性格とされるも、ここぞという時はビシッと諫言したり、遺命に背いてでも幼君を立てなかったり、現帝がいても趨勢を見て有力な皇族を勧進したりと現実主義者ぶりを発揮。ベースにあるのは”軍閥がのさばり歩くこの乱世においては、文官は大多数の人民のために自分のできる範囲のことで、精いっぱい努力するしかほかに道はない”という考え。とにもかくにも馮道の道筋がそのまま五代史にもなっていて、いままでより立体的に五代史をとらえられた。馮道がつくった二日酔いの薬爽団(ハッキリ)の製造法が「清異録」に紹介されてる、てエピソードがまた多才ぶりを示してて好き。

2024年2月20日

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読書状況 読み終わった [2024年2月20日]
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「繁太郎の良いところは、人の悪口を言わない、あくせくしたところがない、おおらかであるところ」とあるが、これはもう実家が太くてコネがあるから、おおらかで気遣いゼロで済んできた、本人がぼーっとしてても、親や祖父がなんとかしてくれるからおおらかでいられただけのことと思ってしまった。ただ、ダルヌル研究所に入ってからの営業っぷりは、「人は居場所のためならがんばれる」という感が強く。「祖父の壺なんて、そもそも不可解なんですよ。元をただせば、ただの土です。そこに祖父の手が加わったからといって、何百万円とかの値段がつくのがおかしいんです。壺なんて、ただの容れ物です。壺の中なんて空洞じゃないですか。その空洞部分にお金を払っているようなもんですよ」には笑ってしまった。ただ、最後に、自分でやってみることによって、その見方もかわっていくのだけれども。繁太郎とまわりのひととのやりとりは、落語的なおかしみも。

2024年2月17日

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読書状況 読み終わった [2024年2月17日]

上下巻読了。ミステリ作家の姉奈々、大学生の妹流々の二人家族。叔父の死によって、妹が叔父の住居を片付けに行ったところで、思い出して究明したくなってしまった8年前の叔母の失踪。記憶を掘り起こし、当時を知る人に話を聞いていくうちに、新たな事件が次々とおこり…と。最後はバトンタッチした姉による解決編。絶対に執筆中心の自分の生活ルールは変えず、人間関係もドライなうえにドライ。けど姉妹ともどもどういう人間でありたいかの芯はぶれてなくて、最後はお互いの考えていたことを理解し合い、なラストがよかった。人気が出たら続編もいけますよという含みも残しつつ。続編でるなら、読みたい!

2024年2月18日

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最強最高ステータス漫画に全振りの漫画家へびちか先生の登場、そして男前な森咲さんの加入、リレー漫画での熱い想い、手島先生の漫画家時代の回想と今回も盛りだくさん。漫画部の今年の目標は叶うのか?!といったとところまで。

2024年2月17日

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読書状況 読み終わった [2024年2月17日]
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白石あづさ「世界が驚くニッポンのお坊さん 佐々井秀嶺、インドに笑う」、D・キール「アンベードカルの生涯」と来て、この本にたどりつく。主に、第三章の大菩提寺返還運動のところを読んだ。つきせず、粘り強く続けられ、この本の中では決着のつかなかった運動。もともと仏教寺院だったものを、ヒンズー教からとりかえそうという運動。底に至るまでにデモから座り込み、断食に、演説、首相、州首相、大臣と乗り込んでいってかけあうが、いまだ返還ならず。ただ多くの仏教徒の支持が佐々井氏にあつまっているのはたしか。

2024年2月15日

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読書状況 読み終わった [2024年2月15日]

明和電機ナンセンスマシーン展in札幌にて購入。社長の修士論文が読めるだなんて!◆(創造性の)問題を解決するには、人間がナンセンス=マシンを作り上げることである。しかしそれは「人間が人間をつくる」ことであり、「矛盾のないもので矛盾をつくる」ことであり、「生物がなぜ誕生したかを理解すること」であり、「人間が創造主になる」ことである。それが可能家不可能かわからないが、人間が次に向かう目標であることには間違いはない。(p.67-68)あたりが肝なのかなあ、と思った。◆「情報をとり入れ、加工し、外に出す」という点で、芸術家の創造行為とコンピューターの処理過程のモデルは同じである。(p.10)からはじまる一連のモデル化もたいへんわかりやすく面白く読めた。◆制作のいきづまりから抜け出すきっかけが生物学。生物が多次元の存在でナンセンスで軽薄であるからこそ生き延びてきたことを実感した。そしてそれこそ創造性の本質であることを確信した、といったあたりも展示のキャプションにもあったし、実際そうなんだろうなと感じた。ナンセンスマシーン展でみた魚器たちに思いを馳せつつ、この論文で読んだことを重ね合わせていきたい。

2024年2月14日

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読書状況 読み終わった [2024年2月14日]
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白石あづさ「世界が驚くニッポンのお坊さん 佐々井秀嶺、インドに笑う」を読んだら、俄然読みたくなった一冊。インドで不可触民に生まれたアンベードカルが、苛烈としか言いようのない差別を受けながらも、学問をおさめ、最初は法学徒として、労働運動の旗手として、議員として、インド憲法の父として、一貫して不可触民の生活向上、不可触民性の廃止を願って活動し、最後はヒンズーカーストに見切りをつけて、仏教徒に改宗し、生を終えるまでが綴られる。意外だったのは、インド独立の父ガンジーのダークな面。不可触民への冷酷な態度。アンベードカルが鋭く批判するように、不可触民のために命をはったり、尽くしたり、制度をつくったりという態度を見せず、いままで不可触民を虐げてきたヒンズーの枠組みの中にとどめようとする姿勢、だのにインド憲法に不可触民制廃止の文言が入ったのはひとえにガンジーのおかげとする報道に、読み手としても悔しさを感じ。もちろん、アンベードカルとて超人、聖人ではないので、方向性がぶれているように見えたり、感情的になったり、人が離れていったりもあったけれども、その底流には一貫して不可触民をなんとかしたいという思いがあった、と。それにしても、カースト制度の理不尽さ。なぜに宗教が(慣習が?)身分をつくり、人を差別するのか、そのような宗教が何千年とつづいてきたという不可思議。以下、アンベードカルの言葉。◆人間は遅かれ早かれいつかは死ぬものです。自尊の理想を燃やし、人生を価値あるものとするため闘わねばならないのです。◆「ガンジージー、私には祖国がありません」◆宗教は人間のためにあるのであって、人間が宗教のためにあるのではないのだ。諸君を人間として認めず、飲水もあたえず、寺にも入れてくれない宗教は、宗教という名に値しない◆

2024年2月14日

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読書状況 読み終わった [2024年2月14日]

短歌とエッセイのセットを交互に。くどうさんは、結婚前提で同棲してる彼のこと、昔好きだったハギノのことをつづり、東さんはいつとは知れず折々の思いをつづっているように見受けられた。「蝶の羽のように重なる桃の果肉するするくずすつめたいパスタ」(東直子)、「長葱とセロリはみ出すレジ袋のわたしのことを見て 撮って いま」「手に入れるのがこわいのに手に入らないのもいやで月がまぶしい」(くどうれいん)が目にとまった歌。◆出会った頃からお互いにうっとりすることをあまり求めていない。◆精神の死と体の死は同時とはかぎらない◆がエッセイの中から気になったところ。

2024年2月12日

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読書状況 読み終わった [2024年2月12日]
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以前、文学フリマ札幌で「体毛文化研究会」というzineを出してたゆたか遊さんが寄稿、ということで購入。「無駄と呼ばれる毛(や脂肪)のある私の体、愛したい」という一文に深くうなずき。さまざまなものを無駄と思わせる広告や視線や風潮や同調圧力を思い起こしつつ。そして野原のイメージのイラストをあしらったレイアウトも素敵だなと思いました。他にも、乾杯の時の飲み物、「名前」、上野千鶴子・小倉千加子「ザ・フェミニズム」、逆セクハラという言葉への違和感、「「いただいた」自由じゃない、自在だけが欲しい」、「最近フェミニズムができていない(だから原稿なんて書けない)」という罪悪感問題、などなど読みどころたくさんでした。

2024年2月10日

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読書状況 読み終わった [2024年2月10日]

行きの飛行機でとなりあったタイ人女性がめっちゃいい人で、感想が「毎回となりになってほしい」にウケてしまった。コロナの制限も厳しいうちの入国はほんと大変そうでした。

2024年2月11日

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読書状況 読み終わった [2024年2月11日]
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