北大が舞台と知り手にとってから何度読んだかな。ひさびさの再読。結局異国にわたったKのもとへいかない理由は、抽象的すぎてわからない。最初は山に、次に苺畑に、自分の新生をかけて果たせなかった佐智。同じく演劇の脚本に、演劇論執筆に賭けていた都筑が新生を果たせなかったのに呼応するように。佐智に反して、Kの物語になるよりは現実のKに飛び込む方がよっぽど、と思うのは読み手のあさはかさか。◆つまり自然が創造したものを、人間は模倣するってこと。p.223◆北国に来て四年目の苺畑で、佐智は自分のために物語を書いたのだ。名前もわからない誰かさんのために、石を積んだわけではなかったのだ。p.265◆
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年12月30日
- 読了日 : 2022年12月30日
- 本棚登録日 : 2022年12月30日
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