本棚探偵最後の挨拶

  • 双葉社 (2014年4月15日発売)
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感想 : 15

綾辻行人「暗黒館の殺人」の私家版を構想十年で(て、取りかからなかっただけだけど)凝りに凝った奴を、三章にわたって作ったのは圧巻。本の構造とかも詳しく知れて、作家への愛もかんじられて。次は七年後かも、だって。あと、台湾ミステリ界の大御所、中井英夫の最後の編集者、シャーロック・ホームズの生き字引が、それぞれ胸の所にハート形に手を組み、金髪の女子高生に命令されて「萌え萌えドリンク美味しくなあれー」と言わされている光景、のシーンには爆笑。老眼!を機に、新しい本=悪、古い本=良という二元論は捨て、新しい本=読むために良、古い本=飾るために良、という新しい定義に従うことになった、と。そして日下三蔵さんの強烈なキャラ。自宅のカオスを超えたカオスっぷり。同じ本を何冊も何冊も何冊も何冊も買ってしまう理由を聞かれ「売っていたからです」というシンプルなセリフ。力強すぎるw。そして、帯からして抱腹絶倒。「もう欲しい本はない!!すでに書庫もいっぱいだ!!そうか読めばいいんだ!!逆転の発想!その手があったか!?」て、今更何をもうwである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2014年4月29日
読了日 : 2014年4月30日
本棚登録日 : 2014年4月29日

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