タイトルから、韓国の作家が、村上春樹のせいで人生の針路がこんなにも大きく変わって、みたいな自分語りが読めるのかと思いきや、著者自身のことはほんのすこしで、大半は、著者の目からみた村上春樹のライフストーリー、村上春樹の思想、そして架空インタビューで占められていた。今となっては希少な雑誌からの引用とかは、読めてうれしかった。「ジャズ喫茶のマスターになるための18のQ&A」『JAZZ LAND』1975.8.1号とかね。◆村上春樹と村上龍の対比、村上春樹の妻陽子さんのキャラクターなども垣間見られて。◆昭島で「村上春樹資料館」を運営する渡辺商店のオーナー渡辺シンジさん、の紹介も。もう少し、しらべてみたい。◆あのひと+ユビキタススタジオ「あのひとと語った素敵な日本語」ユビキタススタジオは取り寄せて読んでみたい気に。◆僕は結末についてはあらゆる可能性を残しておきたいんです。僕の読書なら、その「開放性」を理解してくれると思います。それが読者に与えられる「親切さ」ではないかと思っています。(架空インタビューより)◆彼にとっての「男の子らしさ」とは、困難に直面しても、ぐっとこらえて乗り越えていくことだ。普段は少し抜けているところがあっても、壁にぶつかったときには一人でもひるまず打ち勝つことを理想的な男の子らしだと思っている。つまらない言い訳をしたり、図々しく人を利用したり、人の悪口ばかり言うようであれば、それは「男の子」ではないという。P.200
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年8月21日
- 読了日 : 2022年8月20日
- 本棚登録日 : 2020年9月13日
みんなの感想をみる