セゾングループを率いた堤清二氏に対する、御厨先生のオーラルヒストリー活動による聞き語り。
政治家秘書を経験し、経営者でありながら文化人でもあった堤清二氏に対して、御厨(政治)・橋本(経済)・鷲田(文化)の3名が濃密なヒアリングをしている。
驚かされる点は堤氏の圧倒的な知識・見識の深さ。この人だからこそセゾングループ・パルコ文化が形成・興隆され、そして堤氏が去った後に衰退したことがよく分かる。
そして終章の御厨先生の著者解説が素晴らしい。
なぜこのオーラルヒストリーをつくったのか、そしてこの本のサブタイトルが「堤清二×辻井喬」なのか、この終章を読むと、もう一度本書を読みなおしたくなる。
御厨先生が手掛けるオーラルヒストリーシリーズの中で間違いなく最高傑作と言える名著。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
伝記
- 感想投稿日 : 2017年2月26日
- 読了日 : 2017年2月26日
- 本棚登録日 : 2017年2月26日
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