昨年末、んー十年ぶりにピアノのレッスンを再開。
子どもの頃は、週一回先生のお宅に行ってるというだけで、まともに練習をした記憶なし。当然、まともに弾けるレパートリーも持てないままフェードアウトしたピアノ。
今は、毎日ピアノと触れあう時間が楽しくて仕方ない。思うように動かない指との格闘で、相変わらずレパートリーと呼べる曲も仕上がらず。だけど、「弾いてみたいっ!」とあこがれる曲の数は、日に日に増えている…
そんな気持ちで久々に読み返した『いつもポケットにショパン』全5巻。私が持っているのは、マーガレットコミックス版。表紙のあさこときしんちゃんが、かわいい。
ストーリーには、友・ライバル・親子、いろんな人間関係の交錯が描かれている。その真ん中にはピアノ。自己満足のためのお遊びではない、人に聴かせるピアノの世界を生きるキャラクターたちは、孤高の存在。
だけれど、日常を覗くと、あれれ?こんなにも不器用で愛らしい人々。思わず「ふふっ」と笑ってしまう場面がいっぱい。で、涙もいっぱい。
くらもち作品は、ストーリーはあくまでも無駄なくストレートに突き進むけれど、ストーリーを編むシーンには、たくさんの遊びが散りばめられて、それがキャラクターひとりひとりを印象づけてる。読み終わった後、大好きな‘友だち’が増えてる、そんな気持ちになれる。『いつも~』は特に、そんな友が満載の作品です。
一冊の長編小説を読んだのと同じくらいの長い余韻を味わわせてくれるコミック。やっぱり大好き、そう再確認。
- 感想投稿日 : 2011年5月11日
- 読了日 : 2011年5月11日
- 本棚登録日 : 2011年5月11日
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