司馬遼太郎氏(1923-1996) が、昭和47年から12年間に身辺風土、歴史に名を残した人物の運命を洞察し、書き留めた随筆集。 日露戦争で旅順口に散った海軍中佐<広瀬武夫(1868-1904)>のロシアと文学との関わりを論じている。 旅順要塞攻撃の軍司令官<乃木希典(1849-1912)>は、戦略・戦術の大敗北により6万人もの犠牲を出した。「戦後、国民の前で検討され解剖されることなく、壮烈悲愴という文学的情景が取って代り、ノモンハン、太平洋戦争という性懲りもない繰返しをやっていくもとになった」と嘆く。
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カテゴリ:
国内ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2022年8月20日
- 読了日 : 2022年8月11日
- 本棚登録日 : 2022年8月11日
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