いよいよ物語も佳境に突入していく五巻である。二学期が始まり、文化祭に大きなイベントを挟んで次巻へと向かう展開は心憎いところだ。
上野、五反田の二人と同中の大塚彩華の転入から物語は転がり始め、鶯谷さん視点での主人公とのちょっとした不仲や文化祭準備での一幕が描かれ、そして最後に収録されているのが文化祭当日を描いた「友達のままじゃいられない」。
ごく真っ当に青春をしている様は快くもあり、甘酸っぱくもあり、それぞれのキャラがよく生きている。
彼女を目で追ってしまう、どんなことにどんな反応をしているのかが気になってしまう彼も、彼へ思いを告げながら視線を合わせられないでいた彼女の諦念も、諸要素がよく描かれていた。
楽しく読ませていただいた。文句なしに星五つで評価したい。
恋愛物語はどのフェーズで物語をクローズするかで巻数がだいぶ変わってくるが、これからどう物語が展開するのか、どういう結末で終止符を打たれるのか楽しみに見守りたいところである。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ドナドナ
- 感想投稿日 : 2019年1月20日
- 読了日 : 2019年1月1日
- 本棚登録日 : 2019年1月20日
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