ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.6 (電撃文庫)

4.22
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本棚登録 : 98
レビュー : 5
著者 :
制作 : Hisasi 
clamamusさん ライトノベル   読み終わった 

 六巻は、クリスマスイベント(オンオフ含む)を軸に置いた物語である。
 今回も掛け値なしに楽しめた。彼らの会話は、彼らが過ごしてきた日々の積み重ねが感じられるほどに洗練されていて、単なるオタクトークというより仲の良い部員同士の楽しい会話になっているし、物語も最後の美しさと、それをさらに落とす構成は素敵なものだ。
 主人公の彼が、ややあざとく勘違いしているところもあるが、それも仕方がない。そもそもギルド全員が同じ学校ということが異常事態なのだから。

 ハーレムチックな展開になりつつある本作は、秋山さんの言葉が印象深い。彼女持ちがモテる理由というのは、なるほどと感心させられた。
 そんな風に語られる二人の関係が一層深まった今巻も、星五つを付けたい。本当に楽しく読ませていただいた。
 残り94冊、応援してるので頑張ってください。


※2016年5月22日の再読記録を転載しておく。

 再読しながら、やはりこの巻は良いと改めて感じ入ってしまった。この巻の後半部は、ここまでで最も良かった。
 巻を重ねるごとにもっと良いものを提供してくれるのだから、聴猫さんの腕前にはただただ脱帽するほかない。

 物語としてはクリスマスイベントを消化しており、前半はネット内で出会ったロールプレイ系妹キャラのシュシュにまつわる物語が展開されている。だが、ここでの彼女の正体はおそらく読者なら誰でも読めたところだろう。むしろ、わざとバレバレに描いている感さえある。
 改めて読み返して考えてみると、ここではややメタに近い視点が導入されていると見てもいいだろうか。正確に表現すると、我々は物語として作品を読んでいるので「基本、物語は必要な登場人物しか出てこないんだから、シュシュはどう考えても……」と想定することができる。しかし、実際のゲームにおいて、自分の※※と出会う可能性と言うのは考え難いくらいに低い。そこに、物語と読者のギャップが存在していて、その部分が意識的に描かれているようにも見えるのだ。
 とはいえ、その部分の手並みには少し疑問も残るのも事実である。元々アレイキャッツの面々が同じ学校に所属している時点で今更であるし、そうでなくともアコでさえ勘付いていた事実に主人公が気づかないというのは、やはり不自然ではある。

 その一方で、クリスマス本編が展開された後半部の見事さは本当に筆舌に尽くしがたい。アコの心の底にあった不安はまた、鏡合わせのように主人公たる西村もまた抱いていた不安だった、という描写には、グッとくるものがあった。
 そこでの展開を粉々に砕いたもう一幕も、切れ味鋭くアコを殺しにかかっていて素晴らしい。そこでの一幕を落ち着ける彼の激烈な告白もまた優れたものだった。
 初読の際の評価と同じく、星五つで評価している。なぜか割れてるアコの腹筋表紙も合わせて、良い巻であった。

レビュー投稿日
2015年1月13日
読了日
2015年1月13日
本棚登録日
2015年1月13日
0
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再読情報 [1回]

  • 2016年5月22日

     再読しながら、やはりこの巻は良いと改めて感じ入ってしまった。この巻の後半部は、ここまでで最も良かった。巻を重ねるごとにもっと良いものを提供してくれる腕前にはただただ脱帽するほかない。

     物語としてはクリスマスイベントを消化しており、前半はネット内で出会ったロールプレイ系妹キャラのシュシュにまつわる物語が展開されている。だが、ここでの彼女の正体はおそらく読者なら誰でも読めたところだろう。むしろ、わざとバレバレに描いている感さえある。
     改めて読み返して考えてみると、ここではややメタに近い視点が導入されていると見てもいいだろうか。正確に表現すると、我々は物語として物語を読んでいるので「必要な登場人物しか存在しないんだから、シュシュはどう考えても……」と想定することができる。しかし、実際のゲームにおいて、自分の※※と出会う可能性と言うのは考え難いくらいに低い。そこに、物語と読者のギャップが存在していて、その部分が意識的に描かれているようにも見えるのだ。
     とはいえ、その部分の手並みには少し疑問も残るのも事実である。アコでさえ勘付いていた事実に主人公が気づかないのは、やはり不自然ではある。

     その一方で、クリスマス本編が展開された後半部の見事さは本当に筆舌に尽くしがたい。アコの心の底にあった不安はまた、鏡合わせのように主人公たる西村もまた抱いていた不安だった、という描写には、グッとくるものがあった。
     そこでの展開を粉々に砕いたもう一幕も、切れ味鋭くアコを殺しにかかっていて素晴らしい。そこでの一幕を落ち着ける彼の激烈な告白もまた優れたものだった。
     初読の際の評価と同じく、星五つで評価している。なぜか割れてるアコの腹筋表紙も合わせて、良い巻であった。

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