二巻ではナポリの仕立て屋協会における守旧派と改革派の抗争に巻き込まれた織部やジラソーレ、ペッツォーリ社の姿が描かれている。
ベリーニ伯爵家の父娘が珍しく意見を違えたりもしているのだが、この巻のハイライトはやはり、織部の兄弟子であり師匠のドラ息子であるリッカルドの登場だろう。
高い才能と、確かな技術、確かな目利きを持ちながらグータラ精神と小心が邪魔をして大成しない人物であるが、物語の描き手としてはおそらく大変扱いやすいキャラだろう。どこにいてもおかしくないし、何をしてもおかしくないキャラである。
今回も星四つ半相当と評価している。
読書状況:読み終わった
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ドナドナ
- 感想投稿日 : 2016年12月11日
- 読了日 : 2016年12月9日
- 本棚登録日 : 2016年12月11日
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