容疑者Xの献身 ブルーレイディスク [Blu-ray]

監督 : 西谷弘 
出演 : 福山雅治  柴咲コウ  北村一輝  松雪泰子  堤真一 
制作 : KOH+  亀山千広 
  • アミューズソフト
3.98
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本棚登録 : 133
感想 : 19
5

✲✲ 才人の哀しみに心が共振 ✲✲






 ✲本作は堤 真一 氏の演技に圧倒された作品✲


 TVドラマ「ピュア」のトオル役から、私は彼をフォローしているのだが。本作での石神役は何とも、何とも、切ない... やりきれない想いにさせられた。



 石神が内面を押し殺している時のその「物言い」、
「視線」、「気だるい仕種」…

何をどう表現すればいいのだろう?“石神哲哉”を語るには…


 人生の「勝ち組が湯川」で、「負け組が石神」と云うのはあまりに短絡的、且つ、ひとりの寄稿者として能が無さすぎる。(←これは事実)


 湯川の口から「天才」といわしめた男=石神。
その石神の犯してしまった罪に対し湯川が…、
  
「その頭脳をもっと有意義なことに使ってほしかった…」と確か云っていたシーンがあったかと?


 私は ふと ここに、湯川の冷ややかな心の表面にタッチしてしまったような気がした。

 イケメン、頭脳明晰、そりゃぁ良うございましょうとも、湯川さんは…。
「でも、人間ってそれがすべてなの…?!
違うよね?!---」って、云いたくなるのです。

 これではまるで、《愛する人(女)を護り抜くことは“大切”ではない!》と否定されてしまっているかのようで…。
(仮に百歩譲ったとしても「そんなことに意義など無い」と言いきってほしくない気が)


 石神の一挙手一投足、そのすべてに哀愁を感じずにはいられなかった。


 // もしも…、花岡靖子に出逢わなければ石神は…?
淡々と、䔥䔥と、貝が蓋を固く閉じるように縮こまって生きていけたのか?//
   

 ✲仮に、彼女に出逢わずとも
遠からず石神は、辿り着く場を心得ていて、
そこへと身を委ねる覚悟であったのか...?? ✲


 堤 真一さんの奥深い魅力、その演技の巧さを否応無しに再認識させられる逸品だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2014年10月9日
読了日 : 2014年10月9日
本棚登録日 : 2014年10月9日

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