らせん - (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2000年4月6日発売)
3.58
  • (184)
  • (314)
  • (496)
  • (51)
  • (10)
本棚登録 : 2666
感想 : 200
5

序盤、『リング』の浅川和行の妻子が結局死亡してしまったという事実を突きつけられ、徒労感や虚無感とともに物語が始まる。
その後しばらくは、高山竜司の残した暗号やウィルスの話が展開される。このあたりはミステリといった様相。
中盤、呪いのビデオが文書化され、高野舞の姉を名乗る人物が登場するあたりから、ホラーとサスペンスの空気が漂い始める。
終盤は山村貞子の再生や人類の進化へと物語が展開し、SFの色彩が強くなるが、荒唐無稽という印象はなく、それまでに積み上げてきた論理がしっかりしているため、何とも言えない説得力と凄みが感じられる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年7月25日
読了日 : 2019年7月25日
本棚登録日 : 2019年7月25日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする