序盤、『リング』の浅川和行の妻子が結局死亡してしまったという事実を突きつけられ、徒労感や虚無感とともに物語が始まる。
その後しばらくは、高山竜司の残した暗号やウィルスの話が展開される。このあたりはミステリといった様相。
中盤、呪いのビデオが文書化され、高野舞の姉を名乗る人物が登場するあたりから、ホラーとサスペンスの空気が漂い始める。
終盤は山村貞子の再生や人類の進化へと物語が展開し、SFの色彩が強くなるが、荒唐無稽という印象はなく、それまでに積み上げてきた論理がしっかりしているため、何とも言えない説得力と凄みが感じられる。
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- 感想投稿日 : 2019年7月25日
- 読了日 : 2019年7月25日
- 本棚登録日 : 2019年7月25日
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