水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社 (2002年3月7日発売)
3.59
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本棚登録 : 629
感想 : 77

 ちまちまと再読を続けておりました。副題「鏡創士がひきもどす犯罪」。
 今回の視点は三つ。フリーターでうつうつとした男、好きな女の子を懸命に守ろうとする小学生、狂った妹(だっけ、姉だっけ)に家族そろって閉じ込められた絵描き。感想書こうと思ったら全部がネタばれになりそうな気がするなぁ。
 副題に出てくるくせになかなか現れない創士兄ちゃん。でもって性格が最悪。高校生のくせに寝取るとか、どうよ。
 以下、空白ネタばれ反転処理。自分メモ。
 結局繋がるのは「フリーター」=「コウちゃん」=「星野広明」ってことですか。絵描きの部分だけ浮いてるなと思ったら、それだけ「主人公が違った」からか。どうせなら小学生パートを伽耶子視点にしたら面白かったのに。基本皆壊れてる系。
 第八章のラスト、いまいち意味が取れませんでした。結局その「母」ってのは「梢本人」なのか「梢の振りをした亜衣」なのか、どっちだ?
 創士兄さんが「ピアノをどこに落としたのか」を聞いた理由は「伽耶子の兄貴」を探したかったから、ってことですかね。
 これはこれで上手く繋がってて面白いと思うんだけど、どうせなら、三つのパートを繋ぐ線がもう一つ、黒幕的な存在がいればもっと良かったのに。んー、考えようによっては「梢」がそれになるのかもしれないけど、小学生パートには絡んでないよね。コウちゃんが必死に伽耶子を守る理由に絡めてあったら面白かったかな。

10.03.14

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ・ホラー
感想投稿日 : 2013年1月1日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年1月22日

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