四宮さんの絵は線が細くちまちましていじらしい印象を与えるが、目つきの悪さを描かせたら線とのギャップで効果てき面である。性格が悪いと言うのは共感力の弱さであり、性根が腐っていると言う事ではない、と言う部分がきちんと描かれてる…。共感力の弱さは裏返せば実は超マイペースである、と言う事かもしれん。場の雰囲気は習慣で読む訓練が出来るが、その人が「何を考えているか」を考えようとするのはまた別の次元だもんな。
登場する人物それぞれ、ある種の極端さを抱えており、それが故に「性格が悪い」と評される時もあるかもしれないが、ある特定の人間と対する際に「本性」がさらけ出される構図が非常に面白い、リアルなんである。
性格が悪い=悪人、性格が悪い=腹黒い、と言うだけの理解力で読んではいけない作品。性格が悪いと言うのは、自分の性格の欠けている部分を認め、こういう所が性格が悪いと誤解されるんだろうな、と言う意味合いであり、ヤンデレっぽかったりダメ男っぽかったりするが、それが相手にとっては魅力的な部分でもあり厄介な部分でもあると言う、人間関係のもやっとした部分が描かれている作品だなぁ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
BL
- 感想投稿日 : 2015年7月13日
- 読了日 : 2015年7月13日
- 本棚登録日 : 2015年4月8日
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