山における「遭難」を軸にした短編集。
とりつかれて跳んでしまう人の心と、生体としての限界という現実が、地球の突起の懐で一幕の劇を紡ぎ出す、遭難という悲劇。そして時に喜劇。
哀しみを突き放すような記録然とした表現が、返って読み手の中に物語の種火を投じます。
間に挟まった旅行記的な数編が、息をつめて繰るページの中にも趣の異なるひと息をつかせ、編集構成の妙味も。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
that'sものがたり 短編
- 感想投稿日 : 2012年6月16日
- 読了日 : 2012年6月16日
- 本棚登録日 : 2012年6月16日
みんなの感想をみる