男と女は面白い。
別々でいるよりも、男と女の掛け合わせ方が絶妙で、一層可笑しくしてくれる。
田辺聖子さんの手にかかれば、どんなに平凡な男女も俄然面白くなる。
そして田辺さんの関西弁はふんわり優しくて好き。
特に『恋の棺』『いけどられて』そして表題作が良かった。
田辺さんがお亡くなりになられたので哀悼の意を表して。
田辺さんと言えばこれ、という位有名な短編集。
不機嫌というのは、男と女が共に棲んでいる場合、ひとつっきりしかない椅子なのよ…どっちか先にそこへ坐ってしまったら、あとは立っていなければならない椅子とり遊び。自分が坐っちゃいけないのよ。
解説の山田詠美さんも仰っていたけれど、田辺さんの描く女性達は人生をいつくしむ才能に恵まれている。
そして山田さんのように私も人生のいつくしみ方を田辺さんの小説を通して教えてもらいたいけれど、どうやら私はまだその域には達してはいないようだ。
まだまだ人生の修行が足りないことを実感した。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
田辺聖子
- 感想投稿日 : 2019年6月12日
- 読了日 : 2019年6月12日
- 本棚登録日 : 2019年6月11日
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コメント 2件
yhyby940さんのコメント
2020/07/19
mofuさんのコメント
2020/07/19