久々に読んだ米澤さんの作品。こんなにいろんな角度から楽しめるものを書いてたとは思いませんでした。二つの調査が重なっていくミステリーのプロットの面白さ。ほんの小さなことで躓いた時の人間の脆さや、同類を求める気持ちとその傲慢さなど、心理面を描いた面白さ。主に紺屋とハンペーによる掛け合い漫才の面白さ(個人的に笑いのピークはハンペーの読書嗜好)。それぞれがちゃんとでるとこをわきまえて前面にでてきます。そしてラストの無力感と緊張感は他にはちょっとない。米澤さんの最近の、できれば大人向けの作品があれば読んでみたいです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内ミステリ
- 感想投稿日 : 2010年1月10日
- 読了日 : 2010年1月10日
- 本棚登録日 : 2010年1月10日
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