黙示録 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄

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本棚登録 : 94
レビュー : 8
cowbell01さん タマフル   積読 

映画プロデューサーの奥山和由さんに春日太一さんが取材し、まとめた本。春日さんが、あくまで聞き手・構成となっているようにインタビューというよりは、奥山さんが語ったことを書き取り、補足的に状況を入れているようなスタイルで、まさに扉裏の「語り尽くす」という感じになっている。
章の中では、その時期に製作した映画とその話のことが多く、映画タイトルのところに宣伝フレーズが入っているのが、懐かしいのもあれば、こんな風につけるのかというのもあって結構楽しい。
イメージとして、「いつかギラギラする日」や「GONIN」などのバイオレンス系の人というのがあったが、「ハチ公物語」や「マリリンに会いたい」とかも、この人かと、改めて作った数と幅広さにビックリした。「REX恐竜物語」も角川のイメージだったが、制作に入っていた。
「RAMPO」のとりなおし話や松竹追放など、実際に大きな話題となり、キャラクターが形作られる事件にも触れているが、全体通して見た時に、日本映画をなんとかしたいという思いが感じられる。新しい監督を、時には異業種から持ってくる、新しい役者を使うなど、広げていく気持ちが見える。「地雷を踏んだらサヨウナラ」を作り、その家族にもこだわっていくところは、ひかれたからという理由であれ、こだわっていく人間性が見えた。
映画ファンドは製作委員会の元となった。良し悪しはあれど、映画を作りやすい環境を作ろうと奮闘していた姿は、興味深くおもしろく一気に読めた。そして巻末の作品一覧を見て、幅広さに改めて驚くとともに、後書きの木村洋さんとの話と、どの映画があったことも知らず、驚かされた。

レビュー投稿日
2020年6月7日
本棚登録日
2020年5月31日
16
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