
全く自由な発想による平家物語の世界。歴史を正しい方向へ導く為に思いもよらぬ方法で大きな力が働いているというストーリーは、目新しいものではないが、原作に平家物語を用意するという発想は見事としかいいようがない。誰でも知っているストーリーにどう味付けをして悲劇の結末に向けて読者を引っ張るのか。少し長すぎるかとも思ったがとても楽しめた。現代の高校生の名前から連想される人物の配し方は見事。平家側の人物の描写も丁寧で好感が持てた。予想通りの悲しい結末のやるせなさが心に残る大作。
- レビュー投稿日
- 2011年12月21日
- 読了日
- 2011年12月21日
- 本棚登録日
- 2011年12月21日
『君の名残を』のレビューへのコメント
まだコメントはありません。
コメントをする場合は、ログインしてください。