八十日間世界一周 (角川文庫)

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本棚登録 : 124
レビュー : 12
cronistaさん  未設定  読み終わった 

 日本は文明開化の音がしはじめたばかりで、まだまだ海外に飛び出るなんて国の威信をかけた国家事業でしかできなかったころ、イギリスでは一貴族が世界一周を友人との賭けで企てるのだから、どれだけ国力の差があったんだろう。
 
 主人公のフォッグ卿はどんな困難も金にものを言わせ(まあ、それだけではないけど)解決していく。インドの土人や日本の芸者、アメリカのインディアンの描写など、当時のイギリスの世界観が見えて面白い。
 
 とにかく今では思いもつかないような困難が旅の前途に立ちふさがる。しかし小説ならではの単純さと都合により、どんどん、ばしばしと乗り越える。下手なヒューマニティなど微塵もなく、挫折しないところが痛快だ。娯楽小説はこうでなくてはいけない。
 
 知恵や勇気も大事だけれど、最後に物申せるのはやっぱり金だという、とてもさばけた冒険譚。
 これ児童文学なのにいいのか?とも思うが、逆にリアルでいいのかもしれない。

レビュー投稿日
2011年6月30日
読了日
2012年11月13日
本棚登録日
2011年6月30日
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