よし、かかってこい!

著者 :
  • サンマーク (2007年7月10日発売)
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本棚登録 : 67
感想 : 8
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失くしてしまったものは、もう元には戻らない。
でも、失くした後に得るものもある。
それは、失くしてしまったものと同じくらい、意味がある。


「人は、失くして初めてその大切さに気づく」。僕自身もこれまでを振り返って、そう思う時が幾度となくありました。
でも、同時に失ってから得るものもありましたし、得たもの、そして失ったこと『自体』にも意味がある。失ったものも、失ってから得たものも、どれほどかけがえの無い、大切なものなのか。
もしその時失っていなければ、きっと一生、得るべき『大切なもの』に気づかなかったかもしれない。それが、どんなに自分の近くにあっても、目と鼻の先にあっても。

だからと言って、大切なものを得るためならば、それと引き換えのものを失いなさい、ということを、この本で述べているのではありません。だって、たとえ五体満足であっても、ただ無為に日々を過ごせば、それだけ大切な『時間』を『失っている』のだから。
もっと目を開き、もっと耳を澄まし、もっと自分の感受性を広げれば、きっと気づく。大切なもの。大切なこと。
高齢にならなければ気づかないかもしれない。何かを差し出さなければならないかもしれない。でも、何も気づかなければ、ただ無意味に失うだけ。「本当にそれでいいの?」と、まるで本から問いかかけているみたい感じます。

途方にくれて、自分を見失っている方、自殺し逮ほど苦しんでいる方に、是非読んでいただきたい本です。考える頭もある。体を動かす五体もある。まだ貴方は、全てを失ってはいないのだから!

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: book
感想投稿日 : 2007年9月9日
本棚登録日 : 2007年9月9日

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