少女は卒業しない (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2015年2月20日発売)
3.81
  • (209)
  • (343)
  • (260)
  • (39)
  • (11)
本棚登録 : 4360
感想 : 300
5

高校時代は有限で貴重な時間だという当たり前のことを、その最中にいるとなぜ見過ごしてしまうのでしょう。この本は、その高校時代にしか感じ得なかったいろんな感情を思い出させてくれました。高校時代の日常の中にある普通は見過ごしてしまうような些細な物・事・季節の描写、比喩表現などがそうさせるのでしょう。著作は男性であるにも関わらず、女子高生の繊細で強かな気持ちを表現するのがとてもうまいです。個人的には、「エンドロールは始まる」「在校生代表」「夜明けの中心」が好きでした。毎日通った私の居場所である図書室、笑いを誘った答辞をした彼、そしてもう2度と戻らない高校生活を否応なく思い出しました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年1月13日
読了日 : 2015年11月21日
本棚登録日 : 2016年1月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする