高校時代は有限で貴重な時間だという当たり前のことを、その最中にいるとなぜ見過ごしてしまうのでしょう。この本は、その高校時代にしか感じ得なかったいろんな感情を思い出させてくれました。高校時代の日常の中にある普通は見過ごしてしまうような些細な物・事・季節の描写、比喩表現などがそうさせるのでしょう。著作は男性であるにも関わらず、女子高生の繊細で強かな気持ちを表現するのがとてもうまいです。個人的には、「エンドロールは始まる」「在校生代表」「夜明けの中心」が好きでした。毎日通った私の居場所である図書室、笑いを誘った答辞をした彼、そしてもう2度と戻らない高校生活を否応なく思い出しました。
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- 感想投稿日 : 2016年1月13日
- 読了日 : 2015年11月21日
- 本棚登録日 : 2016年1月13日
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