充たされざる者 (ハヤカワepi文庫)

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本棚登録 : 562
レビュー : 54
制作 : 古賀林 幸 
沈黙堂主人さん イギリス文学   読み終わった 

冒頭近くのエレベーターのシーンで、「なんだ?」と引っかかり、場面が変わるごとに関係性まで変わる頃にはこの小説が尋常ではないことに気がついた。
多くの方が指摘されているように「カフカ的世界」で「城」のイシグロ版として読み進めていた。ただ、カフカの圧迫するような息苦しさはなく、登場人物たちの饒舌につぐ饒舌は異様でありつつもおかしみすら感じる。
「遠い山なみの光」や「日の名残り」を書いた作家の同じ作品とは到底思えないほどの傑作。(上の二作も紛うことのない傑作であるのだが)
彼の未読の本を抱えている者として、これもまた望外の幸せに違いない。
すごいよ、カズオ・イシグロ。88

レビュー投稿日
2019年5月24日
読了日
2019年5月24日
本棚登録日
2019年5月24日
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