死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由 −麹町中学校で工藤勇一先生から学んだこと

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  • 時事通信社 (2022年2月8日発売)
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5

めちゃくちゃよかった。
発達障害の人が考えていること
どうやって向き合ってきたか
ぎゅっとつまった一冊。
共感しながら読むところも多かった。

①工藤先生の教育の最上位目標である、「自立した生徒」とは、「はじめに」でも述べたとおり、一人ひとりが当事者意識をもち、対立やうまくいかないことにぶつかっても、どうしたらその問題を解決できるか考え、他者と協力しつつ解決できる生徒のことです。p71
☆明解。ここがぶれないから、生徒はついていくんだなと思う。

②夢は叶うとは限らないけれど、夢に向かって走った人にしかチャンスはやってこないんだよ。p91
☆工藤先生の言葉。力があるなあ。
大きなチャンスをつかむためには、日々の小さな選択を大切にすること。
チャンスの話
タイムマシン、クエスチョン(20歳になったときの自分は、どんなことをしていると思う?)
手段と目的を間違えるな
多数決が正しいとは限らない
どうすればよいと思う?
こういう、小さなお話をいつでもどこでもできるようにしておきたいものだ。

③「感情をコントロールする」ということは、「自分がどんな場所でおこるのか、自分の気持ちを正しく知ることであり、その気持ちをよりよい形で自分以外の人に表現することができることp106
☆アンガーマネジメントの具体的な方法も書いてあった。これについてはもう少しよく学んで、伝えられるレベルにしたい。

④工藤先生のように真正面から向き合ってくれる人には、僕のような発達障碍児でももっともっと伝わるように努力しようと頑張れます。p112
☆ぐっとくる言葉。いつもやっていることに目が向きがちだが、原因は別のことにあることも多い。この言葉から学ぶことは非常に多い。

⑤誰かがよい行いをしたときに、あの子はいい子ぶっているとか、内申点を上げたいだけだ、とか、こころのもちようを判断しがちだけれど、大切なのは行動なんだ。行動の積み重ねが大切だから、周りの人の意見は気にせず、自分が信じるように行動すればいいんだよ。p124
☆工藤先生は、「人によっては、よいといわれる行動をしないという選択もありだよね。自分以外のだれかがしない選択を認めることも大切なんじゃないかな。」ともおっしゃったそうだ。行動が大切。

⑥嫌いな人がいるのは悪いことじゃない。差別する心は簡単に消せるものではないけれど、差別しない行動だけは意識すればだれでもできるようになる。p126
☆ここでも行動が出てくる。心でなくて、行動。この、わかりやすさがいい。

⑦筆記用具にとことんこだわる。p168
☆わかるなあ。同じ2Bって言ったって、全く違うものね。
きれいに消える、書き方鉛筆2Bトンボ
消しゴム オムニプラス
シャーペン フレフレオプト
芯 MONO-WX 濃い目のHB
アインシュタイン ぺんてる

⑧ビジョントレーニング
☆取り入れたい。

⑨人の心の中はかんたんにわからない。でもよい行動はすぐに分かる。p186

⑩あいさつの秘訣p187
1先手必勝
2相手に聞こえる声で
3返されなくても腹をたてない
☆3,とか、絶対教えたい!!

⑪学校ではよく、「おこることは悪いこと」と教わりますが、正しくは「キレることが悪い」であって、
「怒ることは悪いことではない」と子供たちに伝えるべきだと思います。p214
☆正しく怒るために、怒りレベルを自覚させることは大切。キレる前に。そして、そのレベルに来た時にどう行動するか決めておく。「指針」を意識したら、少し落ち着いて過ごせるようだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年5月5日
読了日 : 2022年5月5日
本棚登録日 : 2022年5月5日

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